きわどい科学―ウソとマコトの境域を探る

きわどい科学―ウソとマコトの境域を探る

きわどい科学 ウソとマコトの領域を探る マイケル・W・フリードランダー
P6:科学社会の外にいる人々は、・・・型破りな疑似科学が正統科学に挑戦するのを歓迎する。
P29:『衝突する宇宙』:ヴェリコフスキーは「集団的記憶喪失」を発案する。
P34:セシリア・ペイン-ガポシュキンはヴェ氏の本を読んでいないと公言したため、彼女はガリレオの望遠鏡を覗くのを拒絶しながらガリレオの有罪判決を下した聖職者になぞられた。
オットー・ノイゲバウアー
P37:『衝突する宇宙』はどの頁にも幾つか脚注があって、一般読者はヴェ氏の学識を信頼した。しかし、専門家の書評が証明したのは、ヴェ氏がそうした文献資料を「誤って用いた」と言うことなのである。
P43:ヴェ氏への支持は「聖書の記述は真実の記録である」のを願い、「科学に対する根深い敵意」を持つ人々。
P43:AD−X2バッテリー添加剤:類似品の多くの主原料は「エプソム塩」
P49:特許手続きに必要な情報公開を避けることによって、リッチーは当初、製品の効能を一切証明しないですむようにできた。・・・
この事件で最も我々を落胆させるのは、AD−X2が無価値である証拠が出ていてさえ、政治的な介入を招いたこと。上院特別委員会は、小企業に従事する選挙民の保護の方により関心があった。
P58:放射能の発見により、収縮説は困難に陥ることになった。・・・地球上に現存する放射性ウラニウムとトリウムの推定総量、そしてそこから生み出される熱が、それまでの地球冷却の計算に疑問を投げかけることになった。
P65:常温核融合
「チエシャ猫」
P74:大気中のラドンが放射する2.204メガ電子ボルトのガンマ線
P83:私には、海王星やJ/Ψ粒子を単に「社会的な産物」とする考え方は受け入れ難い。私に知るかぎり、この種の成功に匹敵できる検証可能な予測を、相対主義論者が行った事は無い。
P96:標準偏差の三倍を超えて離れていれば、その値は違っているのではないかと真面目に考えなければならない。・・・千匹の実験用マウスで得られた試薬実験の精度を更に10倍上げたければ、一万匹ではなく十万匹のマウスが必要である。
P120:歴史的なルーツや懐疑主義の欠片も持たず卒業してゆく。
P121:1989年「フィジカル・レヴュー・レターズ」で、日本人物理学者の「反重力」に近い報告は査読を通り抜けた。
P132:物理学ではもう既にあらゆる可能性が研究しつくされてしまった、という考えが19世紀の末に表明された。しかし、その後に放射能相対性理論量子論、そして核物理学といった発見が洪水のように起こったのである。
P137:気候モデルを使ったその後の研究は、「核の冬」という極端な予測は支持していない。
P158:「ポリウォーター」:用心深く慎重であろうと心がける記事よりも、空想に満ち溢れた非現実的なお話の方が、世の中に氾濫してゆく結果となった。
P167:「水の上に足跡」
P171:ジェームズ・<アメイジング>・ランディ
P188:ミショル・ゴークラン
P196:「木星効果」
P209:核シェルターの売込みが盛んだった頃、「隣人から身を守る」必要から「ピストル、軍用ライフル、サバイバルナイフ」がリストアップされていた。
P219:1968年ソビエト宇宙探査機ゾンド4
P262:シリル・バ−トは期待している科学の基準からは逸脱してしまった。
P268:「N線」事件の本質は、強烈な地域主義に裏打ちされた国家意識の産物。
P275:「ボルティモア事件」
P295:「アーリア物理学運動」
P305:スーザン・エパーソン
P317:常温核融合とか癌の治療法とかいった最新の発表に科学者が懐疑の眼を向けたとき、一般の人々はよく驚きを示すのである。
P318:大陸移動説、相対性理論量子論などが辿ったような論争の終結は、疑似科学ではまず絶対に起こらないと言っていい。
P321:ピーター・ミッチェル、バーバラ・マクリントック、マイケル・ポランニー
アーヴィング・ラングミュア
マーティン・ガードナー
P349:「族」研究:地元議員やロビイストを動員して国庫へのアクセスを手中にすることにより、仲間からの審査を迂回しようとする。
P369:「知的プロレス」のヒール:ジェームズ・ランディ、マティン・ガードナー、カール・セーガン