エル・マリアッチ CE [DVD]

エル・マリアッチ CE [DVD]

エル・マリアッチ コレクターズ・エディション
(音声解説)
CH1:刑務所、職員ともに本物、撮影中は囚人を移動させている。ドリーがないからカメラを担いで地元の病院から借りた車椅子にのり、撮影協力者に押して貰う。素人が私服で出演しているので、撮影が数日に渡ると、衣装やメイクに整合性が取れなくなりがちだが、素早くカットを切り替えればバレない。目的の上映時間(90分)になるようにスローモーションを多用する。
制作費7000ドルの大半はフィルム代、現像とテレシネに消え撮影に使ったのは600ドルだけ。これで女優の出演費、照明、爆竹、血糊他を工面したが、私物や借り物が殆どである。
銃も警官が貸してくれた。空砲を使うと薬莢が排出されないから、一発撃つ毎にカメラを止める。連射に思えるのは「効果音」のおかげ。
アスール役の実年齢は19歳。
CH4:撮影し忘れたら、台詞で誤魔化す。・・・カットの前後で空の色が違うだの細部に気づく観客はどうせ作品に飽きている。
小道具が必要になると、その持ち主に出演してもらう。キーボード演奏は16コマで撮ったので、早送り様の効果が出た。
CH5:人体への被弾はコンドームに血糊を詰めた爆竹を入れ、人が導線に乾電池を接触させて起爆させる。
CH6:服装は全員私服である。ロケ先は全て借り物。
CH7:夢に出る廃墟の扉はロケ地で偶然に見つけた。
CH8:ピント合せを省略できる広角レンズは撮影が楽。同じ2ブロックを走り回っている。
CH10:平手打ちのシーンのみ一緒に撮っている。
CH13:監督はテキサスの新薬研究所で日給100ドルの実験台を経験している。
泡立つ入浴剤がなかったので、食器用洗剤を使ったバスタブにカルロスは2時間半浸かる。
メモを読ませるときは目線を隠すためにサングラスをかける。
ドミノ役だけが3回着替えている。
CH21:音抜きで映像だけ撮影し、次に現場で同じ演技と台詞を繰り返させ、至近距離で録音し、編集の際、手作業で合わせた。同時録音だとマイクはカメラの外に置くしかないが、別々だとマイクを近づけて自然な音が録れる。
CH25:低予算の秘訣はプリントを作成しないこと、16ミリでも20000ドルが必要になるからだ。ビデオを配給会社に売れば良い。気に入れば彼らがプリントするし、そうでなければプリントが求められことはないので不要なのだ。
・低予算映画は、技術に頼れないが、逆に物語に集中できる。