その男ゾルバ
(カコヤニス監督と近代ギリシャ史学者ディミトリアス・リアパスによる音声解説)
ゾルバのロシア旅行のシーンはカット、編集前は3時間作品
マダム役のシモーヌ・シノレェを降板させて、撮影前は英語が話せないフランス在住ロシア人リラ・ゲドロヴァに
映画史上初かもしれないが、ニューヨーク興行の前に既に黒字だった
ゾルバのモデルは「ジョージ・ゾルバ」で、作者カザンザキスは1917年にオリンポス山ゾルバの知恵を借りて鉱山事業を興し失敗する。カザンザキスは1942年に妻とエギナ島に居た
「ブブリーナ」は1821年に独立戦争で活躍したヒロイン、彼女は富豪で戦艦を所有していた。独立戦争当時、女性の元帥が3人から5人はいた。
男が一人でゼイベキコスを踊る時は自身のために踊っているので、拍手はしてはけない。・・・悲しみを克服するための踊りを他人が邪魔してはならない。
舞台のクレタ島は1910年頃のイメージ
意図してモノクロ撮影、カットされたロシア旅行はカラーで撮っていた
未亡人殺害シーン(エキストラは島民)は物議を呼ぶ、カザンザキスは1940年代にはこの描写でギリシャ国内の怒りを買うが、同様の事件があったことをカザンザキス夫人が突き止めると騒動は収まる。
マダムの財産略奪のとき村人の言訳”国に没収されるぐらいなら、我々で頂こう”のクレタ島民にとって「国=中央政府」とは700年間の統治者(13-17世紀ベネチア、次はオスマントルコ)をイメージしている。
アンソニー・クイン
自分の出身に負い目があり、最初の(キャサリン)挙式には家族・親族を出席させなかったが、後に後悔する。
事故死した最初の息子の葬儀に出席しなかった。