戦争学 (文春新書)

戦争学 (文春新書)

戦争学
P33:フィリップ2世のマケドニア重騎兵=カンパニオン騎兵が「カンパニー」の語源か?
P43:WW1タンネンベルグヒンデンブルグ、日露の東郷は共に予備役から編入の老兵。湾岸戦争のシュワルツコフは開戦前は閑職に就けられていた。
P72:カタフラクト:
P78:ベリサリウス:
P88:十個という指揮単位数は「戦術上の要求」と「統制の容易性」の均衡点かもしれない。
P89:モンゴル軍は40%が人馬共に皮革鎧に身を包み兜と鑓を持つ重騎兵、60%は兜のみ着用し「弓、投槍、投縄」3つを主武器とした軽騎兵、軍馬は馬乳を飲用する便宜から雌馬が使用された。
P96:イスラムは中東が「覇権の真空地帯」となっていた時に一挙に興隆した。
P143:フレデリック大王が砲兵全てを乗馬させた。
P145:1691年英国議会「戦闘訓令」制定
P146:今日でも理由は不明だが、18世紀の劣悪な艦上生活・戦闘で生き残る水夫は通常「壮年」で、青年はすぐに死亡した。
P152:「戦争論」は未完成の研究資料を教え子達の勧めで、「クラウゼヴィッツ未亡人」が出版したものである(のでしばしば誤用されることになった)
P155:「攻撃には3倍以上の兵力が必要」という常識は史実から遊離している。:過去605戦例中、理論的戦闘力比において攻者が防者の3倍以上のケースは「13%」で、しかも必ず攻撃に成功している訳ではない。
P180:”馬鹿な指揮官は敵の物理的戦闘力を破壊しようとする。優れた指揮官は敵の思考力を破壊する”
新・戦争学 (文春新書)

新・戦争学 (文春新書)

新・戦争学
P17:「大陸に深入りするな。都市で稼げ」
P20:日本が1919年に主張した「人種差別待遇撤廃」規約は植民地経営が困難になる欧州、国内統治が怪しくなる米国とも受け入れられる訳が無かったが、WW2で他民族が同居もしくは避難民・亡命者を抱えた国家において移民・異人種が戦場に組み込まれる中で、白人優位の思想が自然に淘汰された。
P41:米国陸軍指揮参謀大学の図書貸し出し記録からJ・F・フラーの『機甲戦ー作戦原則第三部の解説ー』をWW2前に愛読したのはパットンを含め12名に過ぎない。
P44:1918年9月サン・ミエール
P64:陸上の戦闘に空戦力が加わることの真の効果は、敵が機動出来ない様に釘付けにすること。
P84:眠っている敵を打撃するのは当然のことであって、奇襲を受けた指揮官が処罰されるのは世界共通の常識
P100:アレキサンダー大王、ジンギス・カンフレデリック大王、ナポレオンは若い頃は不遇。
P167:「冷戦」の意味は「ヤルタ体制を凍結し維持する戦争」
P183:2つの大戦は大陸の揉め事に海洋国家が干渉したことで拡大した。
火力は肉体を破壊し、機動力は精神を破壊する:機関銃や大砲など「火力」の発達は戦闘を長期化し、内燃機関の出現でもたらされた「機動力」が短期決戦を促した。
P188:火力の相手は火力、歩兵の敵は歩兵、戦車には戦車:コソボボスニアセルビア兵を効率的に排除しうるのは空爆では無く、多国籍軍の歩兵であった筈。軍事力を敵国のインフラや非戦闘員に向ける「総力戦理論の亡霊」から決別する時が来ている。
P194:BC53年カルハエ
P197:「貴方が一番、私が二番」と言えばいいものを「私が一番、貴方が二番」というから戦争になる。