怪しい科学の見抜きかた―嘘か本当か気になって仕方ない8つの仮説

怪しい科学の見抜きかた―嘘か本当か気になって仕方ない8つの仮説

怪しい科学の見抜きかた
P11:ジム・カパウン→www.ala.org/acrl/undwebev.html
1)エセ専門家はふつう自分が主張することの全てに確信を持っている。
2)自分の研究を頻繁に引用する。
3)奇抜なタイトルで強い印象を与えようとする。
4)自分の考えが学界から抑圧を受けていると述べる。
5)明確な政治課題を持ち、金銭的な動機を持っていることさえある。

P17:アメリカ全男性の16〜37%は同性愛(=肛門性愛?)体験者と推定されている。
P41:ディーン・ハマー『欲望の科学』:76人のゲイ男性の家系を追跡し、母方の親戚の男にのみ、高頻度でゲイがいる。
P43:ハマーはXq28が40組の兄弟中33組で共有されていたのに気付く。
P49:Xq28の追試の結果は59%と落ちる。また、血縁者間のゲイ性についてのいかなる母系との関連も示していない。
P54:インチキ0
P101:インチキ3
P108:テリー・オバニオンの云うところの自分の頭に情報を全く持たない批判的思考者というのは矛盾語法、自家撞着で、ひょっとしたら普通のバカである。
P111:1963年以降にSAT(大学進学適性テスト)の得点が急下落したのは大学志望者の母集団が大きくなっただけである。
P117:双生児と養子の研究に基ずく多くの推計によれば、貴方の知能の40-80%は遺伝で、残りは環境。
P119:IQだけなら着実に上昇している。
P120:「フリン効果」
P132:時代と共に愚かになる=2、賢くなっている=1
P173:インチキ4
P190:成層圏の温度低下は温室効果(断熱)の証拠
P197:黒点11年周期:1991年以降からはよく相関・一致しているとは云い難い。(ゼイールとラーセン)
P198:オマーンの洞窟内の石筍:炭素14放射能のレベルは太陽活動の指標となる。酸素18は海水温の指標となる。海水温が高くなるほど重い酸素の同位体も容易に蒸発するからである。
P222:(ペントースリン酸回路のみで炭酸固定する)C3植物の95%以上(の種か?)は二酸化炭素濃度の上昇で恩恵を受ける。過去半世紀で農業生産高は8-12%増えた。
P234:暴走温室効果:地球の場合は太陽からの熱放射は金星の半分なので、水蒸気は飽和して蒸発は留まる。金星と違って地球には全く可能性は無い。(ジョン・ホートン)
イ=1
P240:原始的な生命は材料さえあれば、どこでも「簡単かつ速やかに」出現する。
P245:質量が太陽の1.5倍以上ある恒星は誕生から20億年ないし30億年後に巨星段階に入る。
P246:「潮汐ロック」
P252:プレートテクトニクスは宇宙全体でも皆無かも知れない。
P253:25億年前と6億年前のスノーボール・アースの証拠が「迷子石」
P258:「磁場」が弱いなら替わりに「大気圧」を上がればよい。
P267:全種の5-10%なら100万年内外で、全種の70%なら1億年の間隔で絶滅している(デヴィッド・ラウプ)
P275:イ2
P281:古いジョークにー医師が慢性疼痛の患者に「どんなことをしでかして、そんな罰を受けているんですか?」と質問した。
P288:(H&Gは)フラシーボは主観的で連続的な結果が現れる病態(特に痛み)以外には有効性が実証されていないという結論に達した。
P294:PCセラピスト=エリザ:www.peccavi.com/eliza/
P300:患者が容易く識別できるものであれば、研究を非盲検にする要因となり、その薬を実際以上に効果的に見せかけることになる。従って、製薬会社にとって、簡単に見極めることができるが「深刻ではない副作用を持つ」新薬の発見には、非常に大きな経済的価値がある。
P301:今日の抗うつ剤試験の事実上全てが、実薬の副作用を模倣しない受動的(パッシブ)プラシーボを使っている。(ので非盲検状態になり結果に偏りが生じる)
P302:抗うつ剤の実薬もプラシーボも共に「オピオイド受容体」が多い脳の領域の血流を増やす。
P307:否定的な試験の結果もFDAに提供しなければならないのだが、研究者が医学文献へ公表することに対して製薬会社が拒否権を留保することをFDAは禁止していない。
P313:「バスカーヴィル家の犬効果」:広東・北京・日本の各語では「四」と「死」は殆ど同じ発音であるので中国人・日本人の多くが四の数字を不吉と捉えている。デイヴィッド・フィリップスは1973年から1998年に渡り20万人の中国人・日本人・米国人の日別の死亡率について調べた。各月の慢性心臓病による死亡数を比較すると、4日は他の日に比べて13%高い。アジア系人口が多いカルフォルニアでは4日の慢性心臓病死は他の平均より27%と更に高い。コーカサス人種系米国人では、このような心筋梗塞による死亡のピークが4日になることはない。
P316:スリーマイル島事件では放射能被爆による直接の病気は起らない筈だったが、多数の地域住民に心理的に誘発された病気(ノシーボ)を引き起こした。この事実はテロリストの「汚い爆弾=ダーティ・ボム」が脅威の上位リストにあがる理由を説明してくれる。
P319:イ0
ウッフェ・ラヴンスコヴ
P345:2001年『サイエンス』誌ゲーリー・トーブスの「食餌脂肪のソフトサイエンス」:食餌で摂る脂肪を減らす運動は1960年代にジョージ・マクガヴァン上院議員が長を務める栄養摂取に関する特別委員会が推進した。マスメディアがいっせいにその運動に乗り、科学者は食餌脂肪に否定的な見解を裏づけるデータを提供するように要請された。「政治家と新聞社と一般大衆がひとたび食餌脂肪政策を決定すると、科学は追いつけないまま取り残されてしまった」
P349:絶対リスクと相対リスク
P356:ウッフェ・ラヴンスコヴの考えではコレステロールは犯罪現場にたまたま居合わせた「ただの通りすがり」にすぎない。
P358:LDLコレステロールの上昇は無害な副作用であり「危険因子」ではあるが発祥に付随しているだけで「原因」ではない:人口一人当たりのテレビの所有台数は、(その国の豊かさと相関があり)虚血性心疾患の発症とも相関する。これでテレビを多く持つことが虚血性心疾患の危険因子となるが、テレビを捨てれば虚血性心疾患のリスクが下がるとは誰も思わないだろう。
P370:コレステロール低下薬のスタチン系薬剤が普及したのは1980年からで、全世界売上100億ドルを超える。:もし虚血性心疾患が伝染性微生物が原因で生じるとすれば、一回のワクチンの売上など、毎日の服用に供給されるコレステロール低下薬の途切れることのない売上に比べれば微々たるもの。
P378:一部のスタチン系薬剤の場合、げっ歯類を発癌させることが判っている投与量は、現在人間に対して推奨される投与量とほぼ等価:スタチン系のうち二つ、ゲムフィブロジルとロバスタチンの評価をした際のFDAの諮問委員会議事録によると「血液中濃度」でなく、ヒトと動物の「身体質量」に基づいてヒトへの等価投与量を評価する昔の手法を使ったので、発癌性が100倍近く低く見積もられた。
P380:私(著者)はコレステロール値が240前後の61歳以上の非喫煙者で虚血性心疾患のリスクが高くはないから、げっ歯類が発癌している薬の長期的な発癌性試験には参加したくない。
イ2