目撃者の証言

目撃者の証言

目撃者の証言
P3:サッコー・バンゼッティの有罪判決
P4:ソーヤー兄弟の訴訟
P24:全体の造り:73、目:66、鼻53、肌色42、口33、唇・顎31、毛髪28、耳19
P32:暴力事件の再生成績は低い。
P35:ストレスの増加が注意幅の縮小をもたらすー「凶器注目効果」
P37:(Whipple,1918)ー人の観察力は予期によって極度に影響を受けるものである。したがって、明らかな幻覚や錯覚を起こすもとになる誤ったものの見え方の根底にはこの予期がある・・・・。我々はともすると見聞きしようとしているものを見たり聞いたりするものである。−
文化的予期、経験から来る予期、個人的偏見
P39:『角の薬局』
P43:1974年から75年の狩猟シーズンには少なくとも700人が狩猟事故で死んでいる。
P49:バウアーとカーリン(1974):人格特性で判断する群と身体的特徴について判断する群では人格判断の方が性格に再認される。
P50:レイペ他(1978)「予備知識」:46.44ドルの電卓と1.49ドルのタバコー高額品窃盗の再認し易い:予備知識によって人の知覚行動が変化する。
P54:忘却曲線
P55:事後情報は既にある記憶を高めない。記憶内容を変化させ、存在しない事柄が記憶に混入することがある。
P56:記憶促進効果:
P67:悪徳弁護士はなるべく後で証人に会う。誤導情報は直後よりも「遅延」させて与えると効果(騙しやすい)がある。
P91:E.M.アバナシー、グスタブ・ファインゴールド「正確な再認を得たいなら、目撃者を警察に呼び出して事情聴取するよりも、被疑者を現場に連れて行き、目撃者に自分の見た同じ環境、同じアングルから被疑者を観察させるべきである」
P95:スニーとラッシュの実験:目撃者は自由に報告するか、ある制限内で自由に報告するのを認めるべき
P104:被験者は自分が知っていることと知らないことが分かっており、かなり正確に自分の成績を予想することができるという(Hart,1967)。ところが、自信と正答率との間には何の関係も無い(Clifford & Scott, 1978)
誤導情報を与えるタイミングを遅らせて証言の直前に与えると、誤った被験者の確信は正しく答えた被験者の確信よりも高かった。
P108:ボストン通り魔事件、サンフランシスコケーブルカー色情狂事件、サム・シェファード事件
P110:「催眠下において全くの作り話をすることは可能であり、他の嘘と比べて催眠の嘘を検知するのは困難である」
催眠に協力的な被験者は催眠下で普段以上に従順になり、質問者を喜ばせようと熱心になる。
ミシガン州アン・アーバー退役軍人病院の比人看護婦フィリピナ・ナルシソとレオノーラ・ペレツ事件の状況証拠に問題は無かったが、目撃証言には・・・
P120:海馬に電極を挿して記憶が蘇るフラッシュバック反応は1132例中で40例、僅か3.5%
P122:報酬等による誘引が与えられても記憶成績はよくならない。
P134:共存仮説と変容仮説
P136:1978年2月、デイビッド・ウエッブ
P137:1974年テレビの模擬犯罪に対し、2145名の(視聴者)目撃証人が回答した6人構成の面通しで加害者正答率は「14.1%」
P138:同人種の顔の方が良く認識できる。
P143:無意識的転移:容疑者の水兵と面識があった鉄道の出札掛の誤認や偶然犯行現場に居合わせた者を犯人と誤認する。
P145:物語には登場するが直接事件とは関係ない者を犯人としてしまうのは60%:無意識的転移は人間の記憶に本来備わっている統合的、柔軟な性質がもたらす産物である。
P148:「レジナ対シャトフォード訴訟事件」(Doob & Kirshenbaum, 1973)
P150:機能的人数を計算するには「比率N/D」、Nは事件を目撃していない人数で、各人が一回の選択をする。DはNのうち被疑者を選んだ人数である。40人の非目撃者が実験に参加して、そのうち20人が被告人を選んだとすれば、この面通しの機能的人数は、並んだ人数に関係なく「2」である。もし面通しの機能的人数が2であることが分かり、しかも面通しで並んだのが2人だったとすれば、警察がだれを被疑者と考えたかはっきりとした手がかりはない。
アメリカ合衆国対ミルズ訴訟事件』の機能的人数は、60人の被験者のうち41人が、6人構成の面通し写真のいずれかを選択し、19人は「該当なし」とした。結果分布は「2,1,2,8,3,25」で被告人ミルズを「25人=61%」が選んだ。→N/D=41/25=1.64
P158:不安感が強く神経質で先入見のある人は、そうでない人よりも目撃者証言の成績が悪い。
P159:女性は同性の衣服、行動に関する質問について男性よりも正確であり、男性は被疑者の外見や周囲の物について正確に解答した。また、女性の方が被暗示性が高い。
P162:目撃者の信頼度は、15歳から20歳までは年齢とともに向上し、60歳代になって低下が始まる。
ヴァレンドンクの研究:「子供というものは、あらゆる証人の中で最も危険な承認である」
P172:サン・クエンティン6人裁判:
P180:チャールズ・クラーク裁判:
1932年にボーチャドは無実の65人の刑事訴訟と有罪判決を調べ、65件中29件が誤認、陪審員はアリバイや証言手段に関わりなく、被告人自信もしくは被告人に味方した人の反対証言よりも、違法行為の被害者の真実性・信頼性を簡単に受け入れてしまう。
65件中8件で、誤認された被告人と真犯人の間に全く類似点がなかったこと、他の12例では類似点があるにはあったが、その程度は高くなかった。
P181:『合衆国対ウェード訴訟事件』、『ギルバート対カルフォルニア州訴訟事件』、『ストヴァール対デノ訴訟事件』
『カービー対イリノイ州訴訟事件』、『ニール対ビガーズ訴訟事件』、『マンソン対ブラスウェイト訴訟事件』
P204:ミュンスターバーグ『証人席にて』(1908)
『ガルシア訴訟事件』
P237:記憶は受身の記録過程というより、統合的過程、建設的過程である。
裁判員に当ったときは要再読